DARK MATTER

CDI Engineer's Technical Blog

中国の深センへ行ってきました

こんにちは、技術部の手島です。

 

大型連休を利用して中国の深センに行き、世界最大の電気街で部品問屋街の見学(賽格通信市場と賽格市場)、工具の調達、いくつかのICを購入してきました。現地で見つけたもの、私が買ってきたもの、現地の治安などを紹介します。

 

 

スマホ部品問屋街(賽格通信市場)

まずは賽格"通信"市場へ訪れました。通信と名がつく通り、この建物はスマートフォンや携帯電話に特化した部品問屋街です。3棟のビルが繋がっており、秋葉原のラジオ会館のように小規模の店舗がびっしりと並んでいます。こちらの各店内は家族経営のお店が多く、中古や故障したスマートフォンを分解して部品単位に選別していました。当初は男性ばかりの職場かと思っていましたが、意外にも店内には女性も多かったです。お茶を飲み談笑しながら部品を選り分けている風景は、私の地元の農協の選果場のようでした。

 

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店頭には、このように各部品が見本としてバインダーに挟まれて並んでいます。ショーケースにはGalaxy S4 S5 S6 等のポップとともに、袋にびっちりと詰まったコネクタ類が纏められていました。

 

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携帯電話が故障した場合、日本では人件費と部品代の都合で代替機への交換やモジュール単位でのアッセンブリ交換になることが多く、修理を目にすることは少ない印象です。

 

一方で、途上国や代替機の入手性が悪い場所では修理の部品需要が大きいようです。商談をしていた人を見ると、現地の方だけではなく中東やアフリカ系の方も多かったです。

 

携帯の機種と部品を指定すると、大抵の物はICやセンサー1個単位で見つかります。むしろ、見つからない部品を探すほうが難しそうです。中には新品の部品も売っています。どのような経路で流通するのでしょうか...。

 

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記念に、私物のiPhone SEのSIMカードスロットを購入しました。1個あたり1元(17円)でした。

 

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各店舗は、Androidを専門とした店舗が9割、iPhoneが1割くらいの割合で、日本でPixelが発売されないのも理解できる割合です。

 

基板修理をしているお店もありました。ラボを見ると、店内には温度管理のできるはんだこて、マイクロスコープ、ヒートガンや小規模なリワーク装置が設置されており、PCのマザーボードやスマホの修理をしていました。修理需要も大きいようです。

 

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電子部品問屋街(賽格市場)

次に、本命にしていた賽格市場へ向かいました。

こちらは先ほどの賽格"通信"市場と似たような名前ですが、取扱商品が全ての電子部品になります。携帯電話向けに限りません。USB等のケーブル、電力線、電池、航空機のケーブルコネクタ、工具、拡大鏡やドローンの完成品など、無いものを探すのが大変なくらい様々な商品が並んでいます。

 

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メーカーと型番さえメモしておけば、生産中のICなら大抵見つかります。実際に私はUSBコントローラICを探していましたが、目的のICのメーカーロゴを掲げた問屋で、1軒目で見つかりました。USBコントローラ18元(324円)/個

 

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こちらのお店ではクリームはんだやはんだボールを取り扱っており、鉛フリーはんだと有鉛はんだ(共晶はんだ)の両方を取り扱っていました。今回は有鉛のクリームはんだの小瓶を1つ購入しました。(15元、260円)

 

このクリームはんだ、保存温度は摂氏10℃までなのですが常温で保存されていました。大丈夫かな・・・。

 

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こちらのお店では、中古のタブレットから外したと思われるeMMC(1個23元、350円)を売っていました。出張から戻ったら中身を読んでみます。中古のeMMCには何か情報が残っているのでしょうか...。

 

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こちらは会社で用いるため購入したマイクロスコープです(750元、13,500円)。日本に無い文化として、購入した商品はその場で開封して動作確認をしてくれます。値段だけを見ればAliExpressの方が安いですが、その場で動作確認できるので安心感が違います。

 

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電気街の紹介は以上です。以下は、電気街と関係ない現地事情のメモが続きます。

 

公共交通機関とICカード

「深圳通」(Shen Zhen Tong)という日本のSuicaのような交通系ICカードがあります。地下鉄もバスも乗れるので、空港で1枚買っておくと便利そうです。デポジットが50元(800円)程度必要だったため、私は使用しませんでした。無くても何とかなりますが、後でバスに乗りまくったので、買っておけばよかったなあ。

 

夜の21時に深センの空港・宝安機場(Bao An Ji Chang)へ到着しましたが、地下鉄は明るく便利で不安無く宿へ到着できました。地下鉄の治安は日本と変わらない感覚です。地下鉄の初乗りは2元から、空港から市内へは7元でした。

 

バスは1回乗車で2~2.5元。お釣りは出ないので、「深圳通」が無い場合は地下鉄の券売機で釣り銭の小銭を作りましょう。バス停に路線番号と停留場が書いてあるのでわかりやすいです。(表示の例: 310 地铁 华强北站)

 

自動車のエネルギー事情

市内中心部のバスは電動バスが大半で、なかなか良い加速でした(日本のハイブリッドバス並)。市民の足のバイク、原付や自転車も電動で、ガソリンエンジンのバイクは警察車両くらい。自家用車やタクシーの小型車両はガソリンエンジンが多いものの、電動自動車が5%くらいの割合で走っていました。

 

ただし、地下鉄の終着点など中心部を大きく外れた地方部では、ガソリンで動くバイク(2ストも4ストもいる)や、煙を吐く昔ながらのディーゼル車が復活します。

 

ATMでのキャッシングはできる

電気街にATMはいたるところにありますが、4箇所に1つ程度はVISAやMasterカードでキャッシングできるATMでした。1回の引き出し上限は2,000元までですが、資金が足りなくなり1回利用しました。

 

偽札

私が滞在した期間では、現地のATMから偽札は出てきませんでした。ただし現地で偽札を警戒していない訳ではありません。

 

賽格市場のお店では、100元札を出すと、展示品のブラックライトLEDの懐中電灯(25元)で確認していました。また前述のデジタルスコープ屋さんでは、展示品のデジタルスコープでマイクロ文字を確認していました。

 

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話題のスマホ決済

WeChatPayを使いました。便利です。老若男女、誰とでもWeChatPayでお金のやりとりができます。実際に、立ち寄ったカットフルーツ屋さんの女将さん、電気街のとある店主は本当にお財布を持っていませんでした。以下はWeChatPayで弁当を買ったときの記録です。

 

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また最終日の宿は民泊だったのですが、私が早朝チェックアウトするため大家さんに会えない旨を伝えたところ、宿代の支払いはWeChatPayでOKでした。スマホ決済は無くても旅行できますが、あると便利だと感じます。

 

 チャージの難しさ

WeChatPayは残高があるため、チャージが必要です。しかし私は中国での銀行口座を持っていないため直接チャージできないので、以下の手段でチャージしていました。

 

  •  ホテルのスタッフに現金を渡してチャージしてもらう
  • 電子部品屋さんでお釣りをWeChatPayで送ってもらう
  • Pocket Changeさんのサービスを使う(弊社の近くに端末がある)

 

www.pocket-change.jp

 

銀行口座は作れなかった

WeChatPayには銀行口座から直接チャージができるようですが、必要な銀行口座を作ろうとしたところ、訪問した5つの銀行全てで断られてしまいました(中国銀行、中国農業銀行、交通銀行、中国工商銀行、中国建設銀行)。口座の開設には中国での雇用証明書、労働ビザが必要と言われ、日本人が中国の銀行口座を持つためのハードルは高いようです。

 

現金決済はできる

スマホ決済が盛んな一方、現金はごく普通に使えます。一部ではマクドナルドで現金決済をしようとすると驚かれたなどと記載された記事を見ますが、そのようなことはありませんでした。

 

ただし、個人経営の屋台では財布が無いので本当に釣り銭が無い場合もありえそうです。

  

治安

スリには警戒していましたが、治安は良いです。いたるところに「公安」「安保」の腕章をつけた警察官や警備員がいます。

 

電動自転車に轢かれる

歩道と車道の区分けはあいまいで、電動自転車や電動バイクがビュンビュン歩道を走ります。使える道があるならば使う、という感覚でしょうか。特に食事版Uberのような、飲食店からオフィスへ食事を配達するサービスの看板がついた車両は、生活がかかっているため凄まじい勢いで走ります。


対策として、歩く時は道路の端を歩きましょう。更に、前を歩く人に追従して1列になって歩くと安全です。

 

信号無視で突っ込んでくる車

自分の信号が青になっても油断してはいけません。バスやタクシーがホーンを鳴らしながら突っ込んでくる場合が "多々" あります。特にバスは遅延が発生すると凄まじい勢いで走り、赤信号でも突っ込んできます。

 

バスに乗っている側はスムーズに移動できるので助かるのですが、歩いているときは轢かれないように必ず左右を見てから渡りましょう。

 

たばこ

苦手な方はご注意下さい。喫煙率は高く、禁煙区域もあまり守られていません。

 

簡単な英語は通じる

英語はあまり通じませんが、何とかなります。電子部品屋さんは商魂たくましいため、お店の誰かが英語で意思疎通できます。ホテルでも、スタッフが3人いれば1人は英語で意思疎通できます。

 

その他の場合、私は下手くそな中国語でなんとか乗り切りました・・・。

 

通信

この香港のSIMカードを買ってみたところ、金盾の影響は受けませんでした。Google MapもTwitterもFacebookも使えます。SIMロックフリー携帯をお持ちでしたらこのSIMカードはおすすめです。

 

4G高速データ通信 中国本土31省と香港で7日利用可能 プリペイドSIM

https://www.amazon.co.jp/p/dp/B01MFCMOE8/

 

宿事情

私は1泊200元(3,400円程度)の民泊と275元(5,000円)の宿に泊まりました。素泊まり、シャワー付き。私は安宿が好きなので可もなく不可もない印象でしたが、衛生面が気になる方はこの値段より高い宿に泊まって下さい。

 

私見ですが、宿の値段の目安を書いておきます。(2018年5月時点)

  民泊:~200元(ただし、衛生面が気になる...)

  普通:275元程度

  高級:500元~

 

繁華街にある宿は道路からの騒音がすごいです。23時頃まで、5秒に1回は自動車のホーンが鳴ります。0時を回ってもホーンは鳴ります。音に敏感な方はご注意下さい。

 

最後に

電子工作が趣味の方やハードウェアに明るい方は、是非深センを訪問してみてください。漢字がなんとなく読める日本人は、深セン旅行では圧倒的に有利です。欧米や中東の方が漢字しか書かれていない看板を見て首を傾げている風景はたまに見ました。

 

また、電子部品屋さんの入るビルは上記2つだけではなく、ざっとこの6倍以上の規模の店舗が存在します。滞在日数は2日間でしたが、とても回りきれませんでした。

 

深センの電気街で売っているものは大抵AliExpressでも売っています。しかも、値段だけを見ればAliExpressの方が安いです(値段交渉次第)。今のところAliExpressで不良品が届いたことはありませんが、実物を見て買える安心感や、思いもよらない掘り出し物は現地に行かないと得られません。

 

以上、2018年5月の深セン訪問メモでした。

また行きたい。

株式会社サイバーディフェンス研究所 / Cyber Defense Institute Inc.